百貨店の催事に出店するには
百貨店の催事は、公募より「声がかかる」「間に入る会社を通す」ことで決まるのが大半です。契約は売れた分だけ百貨店が仕入れる「消化仕入」が基本で、家賃の代わりに売上の一定割合(歩率)を払います。
催事の話は、どこから来るのか
百貨店の催事は、一般に向けて出店者を募集するものではありません。多くは次のどれかで決まります。
- 百貨店のバイヤーから声がかかる。SNSや通販、ほかの催事で見かけた店に直接連絡が来るパターンです。
- 催事を組む会社を通す。百貨店と取引口座を持つ会社が、複数の店をまとめて催事に出します。
- 自分から売り込む。食品フロアや催事の担当に資料を送る方法ですが、つながる窓口を探すところで止まりやすいのが実情です。
百貨店と直接取引するには取引口座が必要で、小さな店がいきなり口座を開くのは簡単ではありません。間に入る会社を通すのは、この口座の問題を越えるためです。
契約の形は「消化仕入」
百貨店の催事は、ショッピングモールのように場所を借りる契約ではなく、消化仕入という形が基本です。お店が商品と販売員を用意し、売れた瞬間に百貨店がその商品を仕入れた扱いにします。売上から歩率を差し引いた金額が、お店に支払われます。
家賃のような固定費がかからないので、売れなければ払うものも少なく済みます。そのかわり歩率は、ショッピングモールの家賃に比べると高めになります。
支払いの締め日と時期は会場ごとに違います。仕入れや人件費の支払いが先に来るので、契約前に必ず確認してください。
営業許可と保健所
包装済みのお菓子を売るだけでも、自治体によっては許可や届出が必要です。たとえば東京都江東区は、百貨店やスーパーの催事で包装食品だけを売る場合も、許可か届出が要ると案内しています。試食を出す、切り分ける、飲み物を注ぐといった作業は「調理」に含まれ、さらに条件が厳しくなります。
手続きは会場を管轄する保健所ごとに違います。浜松市のように百貨店の催事向けの取扱要領を定めている自治体もあります。催事の主催者(百貨店や間に入る会社)を通じて、必ず事前に保健所へ相談するのが基本です。
ほかに準備するもの
PL保険(生産物賠償責任保険)
食べた人に健康被害が出たときの賠償に備える保険です。加入を出店の条件にしている会場もあるので、入っていない場合は先に検討しておくと話が早く進みます。
食品表示
原材料、アレルゲン、期限、製造者などの表示が正しいかは、催事の前に見直してください。百貨店の催事では、表示の誤りはお店だけでなく会場の信用にも関わります。
販売員
催事は1週間前後、朝から夜まで売り場に立つのが一般的です。何人を何日出せるかで、出られる催事が変わります。
什器とディスプレイ
会場で借りられるものと、持ち込むものがあります。レンタル料が別にかかる会場もあるので、見積もりの段階で確認しておきます。
在庫と搬入
売り切れは機会損失、余りは廃棄です。初めての会場では、1日の売上を控えめに見て、追加で送れる体制を作っておくと安全です。
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